海外旅行には撮りたい風景がたくさんある。レンズ交換式の一眼レフを持っていれば、海外旅行こそ出番なわけだが、これがとても重い。
EOS Kissシリーズの様な軽量小型の機種でも良いレンズを組み合わせるとレンズの重さと大きさでボディの小型軽量は相殺されてしまう。
昔はそれでも頑張って重い一眼レフを持って行っていたが、とうとう重さに耐えられなくなり手放した。
それ以来、出来るだけ高画質なコンパクトデジカメを選んで使用する様になったが、レンズ交換が出来るカメラの魅力は忘れられない。暗い標準ズームレンズを付けるのなら、画質的には最近の高性能、高画質コンパクトで十分なのだが、明るい単焦点レンズが使えるカメラの吐き出す絵はコンパクトデジカメでは真似が出来ない。
そんなわけでやはり一台はレンズ交換が出来るカメラを所有していたいと思い、手に入れたのがパナソニックのLUMIX DMC-GX7。
これは所謂一眼レフ機ではなくミラーレス一眼というタイプ。その名の通り一眼レフにあるべきミラーがない。一般的にミラーレスは通常の一眼に比べて動き物(スポーツや走り回る子供等)に弱いと言われているが、最近は動き回る被写体もそれなりに撮れるレベルになってきた。
パナソニックのミラーレス機が搭載するセンサーは、一眼レフに搭載されているフルサイズやAPS-Cよりも小さいフォーサーズというサイズだが、明るいレンズなら十分にボケるし、暗所性能も以前に比べればかなり上がっている。
ミラーレスの利点はなんと言ってもボディの小ささとレンズの小ささ。ボディだけで見ると、一眼レフの小型な物とそれほど変わらない場合もあるが、レンズは同じ明るさであれば圧倒的に小さく軽い。なのでトータルではミラーレスはかなり小型軽量になる。(APS-C以上のセンサーを採用しているミラーレス機はこの限りでは無い)
それでいて画質は一眼レフと十分に勝負できるレベル。(写真を仕事にでもしていない限り)
重いのは困るがレンズ交換はしたいという場合にはマイクロフォーサーズ規格のミラーレスがレンズの種類も多く、最善の選択肢。
レンズ交換はしなくてもいいという場合には高級コンパクトデジカメにも十分な機種は存在するので、ミラーレスを選んだからにはレンズにも拘るべき。ミラーレス一台でいくなら便利な標準ズームや高倍率ズームも必要だが、それに合わせて明るい単焦点レンズを一本は持つべき。
コンパクトデジカメやズームとは一線を画す絵を実感出来ると思う。お薦めは20ミリ〜25ミリ(35ミリ換算で40〜50ミリ)のF2.0より明るいレンズ。オリンパスでもパナソニックでも、マイクロフォーサーズのカメラとレンズを製造しているメーカーから何種類か出ている。(ただのフォーサーズとマイクロフォーサーズの違いはレンズのマウント。現在はマイクロフォーサーズのみしか製造されていない)
DMC-GX7はマイクロフォーサーズのミラーレス一眼としてはやや大きいボディサイズだが、その分高機能な機種。見え方の素晴らしいファインダーと背面液晶はアングルを変えられる可動式、タッチAFで自由に指でピント位置を選べる、パナソニック機としては初のボディ内手振れ補正(パナソニックはレンズ内手振れ補正を採用している)も付いて、オリンパス製等の手振れ補正の無いレンズで手振れ補正が可能等々。機能的には全部入りと言っていい機種。
デザインも往年のレンジファインダーを思わせるもので格好いい。
デジタルカメラは昔のフィルムカメラと違ってモデルチェンジが早い。このDMC-GX7もすぐに後継機が出てくるのだろうが、劇的に画質向上がされるような変化が無い限り、買い替える必要はないと思える完成度だと思う。
多分4K動画撮影は搭載されるだろうが、編集環境も視聴環境も整っていないので暫くは不要だし。