旅の思い出を保存する手段としては写真にビデオ、行く先々で買ったお土産のディスプレイといった所が一般的だろう。
しかしそれらの視覚で思い起こすよりも、臭覚での方が圧倒的にその時の記憶や感情を呼び起こす効果があることが知られている。
普段あまり嗅いだこと無い香りを何処かで嗅いで、時間を隔ててから偶然同じ香りに遭遇すると、最初に嗅いだ時のことをはっきりと思い出すという経験がある人も多いと思う。
これは嗅覚のみが直接前頭葉につながっている事と、感情を記憶する扁桃体にもつながっている為だと言われている。臭覚以外の感覚(視覚・聴覚・触覚・味覚等)は視床といわれる部分を経由して大脳皮質につながっている。
臭覚は圧倒的にダイレクトに脳に記憶され、更にその時の感情と結びつきやすいのだ。
そういった臭覚と記憶の仕組みを利用して、旅行の思い出を保存する方法としてアロマを使うのだ。日本人でこれをやっている人はあまり知らないが、欧米では旅をする時のTip’sとしてこの方法を紹介している人もいる。
アロマディフューザーを使うならは小型で持ち運びしやすい物がいいだろう。熱を利用するタイプよりもミスト式の方がベストだ。間違ってもホテルの部屋で蝋燭で加熱する用具等は使わないように。
電源は乾電池かUSBを使用出来る物なら世界の何処ででも使える。
アロマオイルは普段あまり使わない香りを選ぶ。もちろん自分や同行者が嫌いでは無い香りを。
旅先のホテルに着いたら、部屋に居るときにアロマを使うようにすると、その香りはその旅行の香りとして脳に記憶される。
香りの種類に依っては鎮静や疲労回復、安眠等の効果があるので一挙両得だ。
ディフューザーを使わなくてもアロマオイルさえあれば、それをティッシュに染みこませて置いたりするだけでも効果はある。
旅が終わったら、時々、機会がある毎に同じアロマオイルを嗅げば旅行中の思い出や感覚が呼び起こされるはずだ。その旅行がとても楽しい旅行だったなら、気分が落ち込んだときに嗅げば気が晴れるかもしれない。
普段アロマ等使わないという人なら、アロマオイルはラベンダーがお薦めだ。抗菌作用と鎮静効果があると言われている。新婚旅行等、カップルでの旅行ならイランイランがいい。ロマンチックな気分になれることで知られている香りで、リラックス効果と不眠解消の効果もあると言われている。
どちらも定番と言えば定番の香りなので、嫌いという人は少ないはず。ただ、アロマオイルはメーカーや抽出方法で同じ銘柄でも香りが違うので注意が必要。